みなさん、こんにちは。
本日、練馬の最高気温は17.5度。過去10年の観測史上最高値だったそうです。
これが何を意味するのか、、考えるのは止めときましょう。 とにかく、ポカポカ春のような陽気でしたね。
今日は、その春にちなんだ天穏の新酒が入荷しましたので紹介いたします!
写真が春ボケならぬ、ピンボケですが、左から純米無濾過生原酒「黒ラベル」と、純米微発泡にごり酒「春の月」 です。
どちらも同じお酒ですが、「春の月」は、澱を入れて瓶内二次発酵させたものになります。
天穏を醸すのは、明治4年創業の板倉酒造さん。日本酒発祥と言われる地で、現在まで140年以上、出雲伝統の酒造りをしています。
実際の酒造りについては、小島杜氏さんが積極的に情報発信していますので、その一部をご紹介いたします。
しっかり発酵した酒は、新酒は硬くて飲めない、渋くて飲めない、熟成しないと飲めない、燗じゃないと飲めないといった表現が良く聞かれます。これらの原因はしっかり発酵した酒だからではなく、米を溶かしすぎた普通酒的な雑な酒造りをした純米普通酒に現れる特徴で、しっかり発酵したからではありません。米を適度に溶かしながら、しっかりと長期発酵させた純米吟醸酒には全く当てはまりません。しっかり発酵させた純米吟醸酒は新酒でも冷やでも十分に美味しく、熟成したらさらにその美味さが増していく。燗にしたらさらに花開く。時期や温度それぞれの段階にそれぞれの楽しみがある。それが純米吟醸造りです。
(板倉酒造さんの商品説明より抜粋)
要は、新酒、秋あがり、そして長期熟成、それぞれの段階で美味しく飲めるお酒を造っているよ、ということですが、意外だったのは、燗向きのお酒を造ってる訳ではないてことですね。
ということで、先ずは今年の新酒、出雲杜氏流の吟醸酒規格の綺麗なお酒を、是非味わってください!
・純米酒 無濾過生原酒 28BY (奥出雲産一等五百万石 60%)
1800ml 2750円 720ml 1380円
・春の月 微発泡 純米にごり酒 28BY (奥出雲産一等五百万石 60%)
1800ml 2900円 720ml 1450円
*価格は税抜き
併せて、加水火入れも入荷しております。無濾過純米酒の山廃は新商品です。
どちらも味わいのバランスがよく、やはり定番は間違いないです!
・純米酒 白ラベル 27BY (奥出雲産一等五百万石 65%)
1800ml 2350円 720ml 1180円
・山廃 無濾過純米酒 27BY (五百万石・加工米 70%)
1800ml 2300円
*価格は税抜き、山廃の720mlはありません。
以上、入荷商品の案内でした。よろしくお願いいたします。
**おまけ**
天穏に限らず吟醸酒造りでは、一般的に「低温長期発酵」という手法が使われます。
これは醪の管理の話ですが、超簡単に言うと、低温で酵母を活動ギリギリの状態におくことで、酵母の特殊な働き(吟醸香)を引き出し、いわゆる上品な味わいにする手法です。
「低温長期発酵」は温度管理だけでなく、米の種類や水質などの原料、それから前工程(精米、浸漬、蒸米、製麹など)の加工状況、その年の気候などが密接に関連してきますので、
美味い吟醸酒は条件が重なってできる偶然の産物のようですが、条件に応じて美味しいお酒を造るのが、職人技です。
ITが極度に進んだ現代で、その職人技を数値化、機械化する経営者が出てくるのは、至極当然という気もしますが、
酒屋としては、紹介した板倉酒造さんのような人間の感性、職人技にこだわった蔵と関わっていきたいとおもっています。
しかし、手間のかかる手作りの純米吟醸酒が一升瓶で三千円しないって、、(涙)