みなさん、こんにちは。
先日、文楽の東京公演に行ってきました。
三味線を伴奏に語られる詞章(浄瑠璃)と、人形芝居が一体となって作られる、日本の伝統芸能です。
実は、今回がはじめての鑑賞。その伝統芸能に触れた感動をお伝えします!
二月公演は三部制で、そのうち一部と二部を鑑賞。
第一部の『心中宵庚申』は、『曽根崎心中』等で有名な近松門左衛門の作品で、
文楽の中でも世話物と呼ばれる、江戸時代に実際に起きた事件をベースにした物語です。
張り切って予習しました。
(図書館より借用した現代語訳付)
さて、生で見る、聞く、はじめての文楽。
太夫によって異なる声色、節回しや、
その語りに合わせて様々な表情を見せる人形と、その人形に魂を与える人形遣い。
その人形の気持ちを表現する三味線の音色。
一流の技を目と耳から同時に刺激を受けながら、ノスタルジックな雰囲気に浸る、、
うまく表現できませんが、はじめての体験に酔いしれました。
休憩時間に、人形遣いで出演されている吉田玉延さんが舞台裏を案内してくださいました。
船底と呼ばれる舞台裏、太夫と三味線弾きが座る床の裏側も見ることができ、感動倍増。
また、実物の人形にも触れさせていただきました。
人形は意外にも約3キロの重量があり、
これを片手で長時間持ち続けるだけでも、かなりの重労働。技術だけでなく体力も必要なんですね。
第二部は襲名披露と、そのお披露目公演です。
このたび、六代目竹本織太夫を襲名した豊竹咲甫太夫さんは、7歳で弟子入りして現在42歳。
文楽の世界では、10代から修業を始めても、一人前になるのは50~60代が当たり前らしいので、若くして才能を開花させた太夫なのでしょう。
ちなみに、三人で一体を操る人形遣いさんの場合、主遣いになるまで25年もかかるそう。(吉田玉男インタビューより)
髪に白髪が混じるころ、漸く、、という感じでしょうか。
こちらは第一部とは異なり時代物と呼ばれる、江戸時代以前のお家騒動を描いた作品。
織太夫さんは最後のパートに登場。
しっかりとした語りが印象で、特に、父親の怒声はど迫力。眠気が飛びました。
初めての文楽は、今まで知らなかったのが悔しいと思うほど素敵な世界で、ちょっとした小旅行にも感じました。
日本酒が好き、歴史が好き、という方には特におすすめです!
今回、文楽の世界への扉を開いてくれた、吉田玉延さん、大阪の千喜千輝さん、本当にありがとうございましたm( )m
ではでは。